INTERVIEW インタビュー
ポップ☆ステップ役・長谷川育美
オフィシャルインタビュー
――『ヴィジランテ』の世界観で魅力的に感じている部分は?
長谷川:“ヒロアカ”のメインキャラクターたちは、「雄英」という“選ばれし者”が通う学校に通っていました。それに比べて『ヴィジランテ』のメインキャラクターたちは、一般の感覚を持った“普通の人”。その分、視聴者の皆さんと近い目線で紡がれる物語になっているのが魅力的だと感じました。ファンタジーではなく、少し現実味のある物語として楽しめると思います。
――ポップの印象と、彼女の魅力的に感じたところも教えてください。
長谷川:原作や台本を読んで受けた印象が、演じていく中で変化しています。ポップは思っていたよりも、感情を表に出すのが苦手。最初は台本から受けた通りの印象で「口には素直に出せないけれど、態度ではバレバレ」というような演技を作っていたのですが、音響監督の三間雅文さんとディスカッションする中で、「そんなに表現したら、気持ちが全部バレちゃうよ」と言われたんです。「彼女は素直じゃないから、気持ちを抑える演技をしてほしい」とも言われ、抑えても微妙に出てしまうところがポップの1番かわいいところだと気づきました。
――ポップといえば、歌唱シーン。意識したところや、難しかった部分は?
長谷川:原作の中で「下手」や「音痴」と言われているので、アフレコに入る前に「どれくらい音を外そうかな?」と勝手に悩んでいました。しかし、実際に収録に入ると「そこまで下手なのは気にしなくて大丈夫」と言われて。そこで改めて歌唱シーンについて考えたのですが、やはり「達者」にはしたくないと思ったんです。ポップはアイドル活動を純粋に楽しんでいて、みんなに楽しんでもらいたいという気持ちが前面に出ているキャラクター。技術的に「上手い」を押し出すのではなく、「みんなにハッピーを届けたい」という気持ちの部分を重視して歌うことを意識しようと決めました。
――メインキャラクターである航一・ポップ・ナックルの関係性をどのように捉えられていますか?
長谷川:かなり謎な3人組だと思います。なんでこの人たちは一緒にいるんだろう?って(笑)。見た目も、性別も、本質も、それぞれ全く違っていますよね。この3人が一緒にいられるのって、航一の存在がすごく大きいと思います。全く違う主人公像だった場合、早々に散り散りになっていたのではないでしょうか。航一の良いところでもあり、悪いところでもあると思うのですが、“受け皿が広すぎる”ということ。彼の存在があるからこそ、変なバランスを取りながら、歪な関係性が成り立っていると思います。
――“ヒロアカ”同様に、熱いシーンや名セリフが続々登場する作品です。第3話の物語の中で、「これは熱い!」と感じたのはどのシーンでしょうか。
長谷川:やはり、最後にヒーローたちが揃うシーンです!第1話からオールマイトや相澤先生も出て来て感動しましたが、第3話ではプレゼントマイクやベストジーニストなど、それ以上の数のヒーローたちが勢ぞろいしています。“ヒロアカ”好きの方たちも絶対に熱くなると思います。
――第3話の見どころや注目ポイントを教えてください。
長谷川:新キャラクター・蜂須賀九印が登場することです。後々の展開に関わる“超重要キャラ”で、蜂須賀が出て来たことで「ここからいよいよ『ヴィジランテ』の物語が動き出していくぞ……」と、ワクワクというよりかは、“恐怖感”みたいなものを感じると思います。この子がどのような人物で、今後どのような行動を取るのか。ぜひ楽しみにしていてください。
――そんな蜂須賀の登場や、“ヒロアカ”でもお馴染みのヒーロー達の集結、そして事件の幕開けとなるようなヒントが描かれた第3話。特に印象に残っているシーンは?
長谷川:見どころがたくさんあった中でも、航一の家でのシーンが多く描かれていました。航一、ナックル、ポップの3人の日常を感じられるというか、まるで家族のようなやり取りが垣間見えて、特に印象に残っているし、とても好きなシーンです。ポップとナックルの、お父さんと思春期の娘みたいなやり取りが特にお気に入りです(笑)。