INTERVIEW インタビュー
ポップ☆ステップ役・長谷川育美/FeatherS 美羽 役・竹達彩奈、由羽 役・鈴代紗弓
オフィシャルインタビュー
――竹達さん、鈴代さんが『ヴィジランテ』の物語に最初に触れた際の印象を教えてください。
竹達:“ヒロアカ”をもともと読んでいたので、それから派生した作品に出演できることがとにかく嬉しかったです。ただ、お話をいただいた時に「アイドルの役で、歌唱するシーンもあります」と言われて、「“ヒロアカ”なのに!?歌うシーンもあるの!?」と驚きました(笑)。そこから原作を読んで、「なるほど」と。“ヒロアカ”よりも私たちの日常に近い部分が描かれていて、ますます参加することが楽しみになりました。
鈴代:弊社の先輩(山下大輝さん)が主役を努められていることもありますし、もちろん私も“ヒロアカ”は知っていました!!『ヴィジランテ』への出演が決まった時は、事務所のみんなに「おめでとう!」と言ってもらえてとても嬉しかったです!竹達さんも仰っているように、『ヴィジランテ』は私たちの日常に近しい部分が描かれている物語だなと自分も感じていて…!例えば落とし物を拾うとか、道を教えてくれるとか、規模感は大きくはないかもしれないけれど「何をもって“助け”とするか」ということが“ヒロアカ”よりも細かく描かれていると感じました。主人公の航一にも、デクと違った親しみやすさがあると思いましたね。
――第11話では、お2人が演じる「密室系アイドル・FeatherS」が初登場となりました。キャラクターそれぞれの第一印象はいかがでしたか?
長谷川:まず「密室系アイドルって何?」というのが第一印象でした(笑)。
竹達:わかる(笑)!
鈴代:しかも、作品の中でも特に詳細は触れられてないですよね(笑)?
長谷川:そうなんですよ!きっと地下アイドルとは違うジャンルなんだろうし、一体何なんだろう……と今でも謎に思っています(笑)。FeatherSに関しては、見た目はすっごくかわいいのに、初対面にも関わらずポップに対して放った第一声が「イモ臭い」ですからね。「こんな子たちと一緒にユニットを組んで、上手くやっていけるのか?」と不安になったのが最初の印象でした。
竹達:まさに波乱の幕開けだったよね(笑)。
――そんなFeatherSの美羽と由羽を演じる上で、竹達さんと鈴代さんが意識されたこと、また難しかった部分などがあれば聞かせてください。
竹達:長谷川さんの印象通り、きっと視聴者の皆さんにも第一印象は「嫌なやつ」として映ってしまうと思います。しかし、ただ嫌なやつに思われるのは避けたいと思い、色々と悩みながらアフレコに臨みました。何を軸にして演じようか戸惑っている時に、音響監督の三間さんから「美羽は負けず嫌いな子だから」とディレクションをいただいたんです。確かに、今まで頑張ってアイドル活動をしてきたのに、突然出会ったポップにセンターを取られてしまったら危機感を覚えてしまうだろうなって。それがあって初対面で嫌な態度を取ってしまったと考えると、美羽のことが愛おしくなってきました。アイドルとしての意地を持っていて、自分の納得がいかないことに対してもしっかりと意見をぶつけられる、芯の通った女の子だということを軸にして演じようと思いました。
鈴代:由羽を演じるにあたって、まず「密室系」に関して私なりに考えてみたのですが自分たちを鼓舞する意味で 「密室系」とあえて名乗っていたりもするのかなと勝手に想像していました。というのも、ポップは“跳躍”がある分、外の広い空間を使って比較的派手なパフォーマンスをしてきたと思うのですが、FeatherSはずっと小さな箱で地道に活動を続けてきたので、頑張り度合いは同じだったとしても、華やかに見えるのはどうしてもポップみたいなパフォーマンスをする方なのかなぁと…。だからこそ、自分たちのスタイルをポジティブに捉え「密室系」として2人でコツコツ頑張って来たのに、急に現れたポップがセンターを務めることになったら、バランスを取るためとはいえ危機感を持ってしまいますよね。登場時の2人の態度に戸惑う方もいるかもしれないのですが、ただ性格が悪くてあの言葉をぶつけたとかではなく、これまで頑張って来た自分たちを守るためのけん制として放った言葉なのかな、など考えていたら、一概に初見だけの印象で決めてはいけないな、と感じました。同時に2人がアイドルというものに本気で向き合っている証拠だとも思ったので全力で臨もう!と自分も気が引き締まったのを覚えています。また由羽は特に、気の強い美羽のテンションに合わせることも多いので、より視野を広く持って演じることを心がけようと思いました。
――第11話では、ポップは普段の「ヴィジランテ」チームとは異なるユニットとして行動しました。今回の3人含めた「マルカネーズ」メンバーのチーム感の印象はいかがでしょうか?
長谷川:そもそも目的が違いますから。ヴィジランテの3人は、正直同じところを見ていないんですよ。それと比べると「マルカネーズ」は“ステージを作る”という目的が一致しているので、見ていて一体感はありますよね。チーム感を聞かれると、明らかに「マルカネーズ」の方が高いと思います。「マルカネーズ」に加わったからこそ見えたポップの一面もあって、チームを引っ張っていく力もあったんだなって。ヴィジランテの3人でいる時は、“思春期の娘感”が強いじゃないですか(笑)。それはそれで、航一とナックルは甘えられる存在なんだなってことがわかった回でもありました。
竹達:劇中、美羽ちゃんが足を怪我してしまうシーンがあるのですが、それをフォローしてくれたのがポップちゃんでした。いわばライバル関係なのに、センターを譲ることができるって本当にすごいことですよね。ポップちゃんは「自分がセンターになる」ではなく、「良いステージを作る」を優先したんです。そんな彼女の強い意思を感じたからこそ美羽の心も解れ、ますます「マルカネーズ」のチーム感が高まっていったと感じます。
鈴代:本当にその通りだと思います。ポップちゃんのひたむきさを目の当たりにして、それに影響されて、美羽も由羽も「一緒に頑張るぞ!」という気持ちに切り替わったと思います。個性の強いメンバーが集まっている「マルカネーズ」ですが、そんなみんなが一丸となっていく姿には、見ていて熱くなるものがありました。
――鈴代さんが言った通り、鳴羽田フェスには11人の個性的なメンバーやチームが揃っています。このメンバーの中でお気に入りのキャラクターや、気になるキャラクターは?
竹達:部長かなぁ。すごく熱い中に、乙女な部分も持ち合わせていて、そのギャップがすごく好きです。コロコロ変わる表情もとってもかわいい。美羽ちゃんが怪我した時に「すべて私の責任です」と自分を責めてしまうのですが、その責任感の強さにもグッときて、応援したくなるキャラクターだと思いました。
鈴代:私も部長です!「マッドハッター」のリーダーと恋に落ちる瞬間のシーンが、あまりにも乙女すぎて……そこだけ少女漫画みたいになっていましたよね(笑)。
長谷川:私もそのシーンの印象が色濃く残っていて、お気に入りのキャラクターはやはり2人になってしまいますね。第11話は「マルカネーズ」の活躍を見てほしいのですが、2人の恋物語もぜひ注目してほしいです!
――第11話では、鳴羽田フェスが展開する一方で、強大な敵の襲来や、ナックルと蜂須賀の親子同士の対峙が描かれました。それについての見どころもお願いします。
長谷川:「この人は何のためにヴィジランテ活動をしているんだろう?」というところの核心が、ついにここで明らかとなります。「マルカネーズ」の方が賑やかで楽しい雰囲気だったのが一変し、とてもシリアスな展開が繰り広げられますので、そのふり幅も第11話の見どころになっていますね。
竹達:アフレコ現場で2人が対峙するシーンの収録を聞いていたのですが、原作を読んで展開を知っていても、声のお芝居がつくと胸にグッと来るものがありました。
鈴代:物語序盤からニヤニヤとした余裕の表情が印象的な蜂須賀ですが、ナックルに追い詰められて焦る姿も新鮮でしたよね。親子の行く末も気になる第11話になっていると思います。
――次週放送の第12話では、ユニットによるライブシーンが描かれます。楽曲や歌唱シーンの感想を聞かせてください。
長谷川:前の話数で「マルカネ百貨店」のテーマソングが流れていましたが、あれにかなりのアレンジが加わったものを披露します。昭和のレトロソングから、明るくかっこいい楽曲になっているので、ぜひ楽しみにしてほしいですね。
竹達:真さんが「あなたたち11人が主役ですからね!」と言っているシーンがありますが、本当にその通りの楽曲に仕上がっています。ラップもあるし、応援団の熱いコールも入っているし、それぞれのソロパートもあって、聴いているだけで元気になれると思います。
鈴代:私は楽曲の収録のトップバッターで、すごく緊張して現場に向かったことを覚えています。パッケージ化もされるということで「どこまでライブ感みたいなものを入れていいんだろう?」と悩んでいたのですが、「ライブだと思ってやっちゃってください」というディレクションをいただいたこともあり、本当に自由に、ただ楽しく歌わせてもらいました。すでに合いの手は入った状態だったので、「マルカネーズ」のみんなと一緒になって盛り上がっている感覚になりましたね。
竹達:私もただただ楽しく歌わせてもらったのですが、ポップちゃんがフェイクを入れるところにグッときてしまって。歌が苦手な設定なのに、まさかフェイクを入れてみんなを引っ張ってくれるなんて……「めちゃくちゃ頑張ってるじゃん!」と勝手にひとりでウルウルしちゃいました(笑)。